【急須屋直伝】自分に合う急須の選び方

お客様

急須って、何を基準に選べば良いんでしょうか？

こんな質問をよく頂きます。

そこで今日は「急須の選び方」についてまとめていきます。

年間１万個以上の急須を扱う急須屋として、日々頂くご質問から「ここを知っておけばご自身の希望に合う急須が選べますよ」と説明しているポイントをまとめました！

お茶をより美味しく楽しむために、自分にぴったりの急須を選びましょう！

1. 急須の選び方は、ここを見る！

急須作りには、下記のような重要な要素から考えることで作られています。

・どんな素材で作るか？
・どんなサイズで作るか？
・どんな茶こしにするか？
・どんな形状・カラーにするか？

これらを選ぶ基準としてチェックすることで、ご自身の用途に合ったものを選びやすくなります。

2. 素材で選ぶ

急須は様々な素材・材質で作られています。

それぞれの素材には特徴があります。

• 陶器：陶器の急須は熱を保ちやすく、お茶の風味をしっかりと引き出します。デザインも豊富で、見た目が可愛いものが多いです。素材が成分を吸収するため、洗いは手洗いが原則です。
• 磁器：磁器の急須は軽くて扱いやすく、熱伝導が良いのでお茶がすぐに冷めにくいです。成分の吸収がなく洗剤も使えるため、洗いやすいのもポイントです。
• 炻器：陶器と磁器の中間的な素材。陶器ほど重くなく、しかしお茶の風味を高める効果があります。急須の代表的な産地が多く、常滑焼・萬古焼が該当します。
• 鉄器：鉄器の急須はとても丈夫で、熱を均等に伝えます。お茶が冷めにくく、保温性に優れています。ただし、少し重たいので注意が必要です。

迷ったらおすすめは「炻器」です！

3. サイズで選ぶ

急須のサイズも大事なポイントです。

日頃、お茶を何人分入れるかによって選びましょう。

そのため、【容量】を必ずチェックしてください。

• 150~250ml：玉露や浅蒸し茶などの低温で淹れる高級茶向きサイズ。1人でじっくり楽しめます。
• 250~380ml：1人や2人用にぴったり。少量のお茶を楽しむときに便利です。
• 380~600ml：3人前後に適しています。家族や友達と一緒にお茶を楽しむときにちょうど良いです。
• 600ml~：4人以上の大人数用です。みんなでお茶会をするときに便利です。

きつさこでは300ml前後のサイズを多く扱っています。

4. 茶こしの違い

急須には「茶こし」という、茶葉をこし取るためのフィルターがあります。

この茶こしの種類が、実は急須選びで最重要とも言えるポイントです。

• ①取り外し型茶こし：取り外し可能なステンレス製の茶こしです。洗いやすさが一番の魅力です。デメリットは、茶葉が開きにくくなるため味が素直に出にくいこと。初心者向け。
• ②注ぎ口型茶こし：急須口に網茶こしが組み込まれているタイプです。茶葉が広がりやすく、風味が引き出しやすいのがメリットです。逆に、取り外しができないため、洗うときに少し手間がかかります。本格派向け。
• ③帯網茶こし：急須内部にぐるっと網が巻かれて取り付けられているタイプです。茶葉が急須の中で比較的広がりやすいのがメリットですが、網の外側を洗うことが不可能なため、長期利用にあまり向きません。
• ④底網茶こし：急須内部の底面に編みが敷かれて張り付けられたタイプで、茶葉が広がりやすく、風味が引き出しやすいことと、残り湯に浸かりにくいため2煎目も美味しく飲めるのがメリットです。ただ、網の下側を洗うことが不可能なため、長期利用にはあまり向きません。

大きくこの４つに分類されます。

きつさこでは、シンプルに①か②で考えるのがわかりやすいと思っています。

使いやすさ重視なら①、味わい重視なら②を選ぶ、と考えるのがおすすめです！

ちなみに同じ①でも、従来型の網タイプではなく、フィルター製のものが耐久性が高く長く使え、茶葉が詰まりにくくおすすめです。きつさこでは「ファイン網茶こし」として、ラインナップを拡充しています。

5. デザインで選ぶ

最後に、急須のデザインも楽しみのひとつです。

自分の好みに合ったデザインを選ぶと、お茶を入れる時間がもっと楽しくなります。

• 横手デザイン：和風の模様や形が特徴的な急須です。日本の伝統を感じられます。
• ポット型デザイン：シンプルでモダンなデザインの急須が多いタイプ。カラーや形状も豊富です。

日本茶には横手型、紅茶などにはポット型が好ましいので、日頃どのようなお茶をよく飲むかで選ぶと良いと思います。

以上が急須の選び方のポイントです。

自分にぴったりの急須を見つけて、美味しいお茶を楽しんでくださいね！