日本の伝統的な飲み物であるお茶。
その生産量は地域によって大きく異なります。
現在、確認できる最新データ、2024年6月発表の農林水産省の「茶をめぐる情勢」に基づいて、都道府県別のお茶(荒茶)生産量ランキングTOP8をご紹介します。
※今後も定期的に情報を更新予定です
1.都道府県別お茶の生産量まとめ
- 静岡県: 27,200トン
- 鹿児島県: 26,100トン
- 三重県: 5,220トン
- 宮崎県: 2,940トン
- 京都府: 2,640トン
- 福岡県: 1,750トン
- 熊本県: 1,320トン
- 埼玉県: 793トン
※2020年時点で分かる別データでは、佐賀県・奈良県の生産量が埼玉県を上回っていました。
引き続き静岡と鹿児島が肉薄する状況が続き、3位以降との差は依然開いています。
静岡県は1位であるものの、年によって多少上下はあるものの、生産量は右肩下がりとなっています。
平成2年には44,100トン、平成22年には33,400トンでした。
2.生産状況の注目ポイント
「茶をめぐる情勢」から分かる現在の生産状況のポイントをまとめます。
- 静岡県vs鹿児島県: 長年トップを維持してきた静岡県ですが、2024年は鹿児島県との差が僅か1,000トンあまりにまで縮まりました。
- 全国的な生産量減少: 2021年から3年連続で全国生産量が減少しています
- 一番茶から他へ: 一番茶向けの生産量は減少が続くものの、ドリンク向けの安価な茶葉や、てん茶の生産は増加傾向
- 価格は下落続く:お茶の価格は需要低下から、ゆるやかな下落基調が続いています
明らかに一昔前の状況から変わってきており、ライトなお茶への流れが強まっています。
一方で、プチ贅沢なお菓子などの加工用として、てん茶のニーズが高まっています。
3.今後の展望
お茶の生産を取り巻く環境は年々厳しさを増しています。
農家の高齢化や後継者不足、リーフ茶の価格下落などが課題となっています。
一方で、需要面では海外での日本茶人気の高まりにより、輸出量は増加傾向にあります。
2023年の輸出額は過去最高の292億円を記録しました。
今後は、国内需要の維持・拡大と同時に、海外市場への展開がさらに重要になってくると考えられます。
各産地の特色を活かしたブランディングや、新しい消費スタイルの提案など、お茶産業の未来に注目が集まっています。
きつさこもそうした動向を見つつ、新たな提案を続けていきます。