【お茶産】地理と味のおおまかな特徴
お茶の味は一概にまとめるのは難しいです。
しかし、おおまかな傾向は捉えることができます!
概要をまとめるとすれば・・・
①西のお茶は甘く、東のお茶葉渋めな傾向
②山間地のお茶は甘く、低地のお茶は渋めな傾向
お茶は、温暖な気候であるほどストレスが少なく育ちます。
日本の場合、西日本の方が温暖であり、順当に生育しやすい環境となっています。
一方、東日本ほど寒冷になっていくため、その分茶葉にストレスがかかり
寒さに耐える肉厚な茶葉が生成されやすくなります。
結果、パンチのある渋めなお茶が生まれやすいのです。
また、山間地のお茶は甘い、上品な甘さを持ったお茶が多い、という傾向があります。
山間地は寒くなりやすいじゃないか、
とも思うのですが、そう単純でもないようです。
味に影響を与える要素として、
・平地より日照時間が短い
・周囲の木々が陰を作り太陽光を遮る
・寒暖差が大きく、芽の成長がゆっくり
気温が高く太陽光を浴びるほどにカテキンは生成されるのですが、
山間地の場合上記の理由によりカテキン生成が抑制されます。
カテキンは渋み成分になるため、渋みが少なくなります。
また、芽の成長がじっくり進むことで
芽に含まれるうま味成分がじっくり作られ、
甘みの強い味わいにつながるとされています^^
【お茶産】地域産地別の特徴
京都
宇治茶で知られている銘産地。
古くから日本を代表する茶どころで、抹茶の原料となる碾茶や玉露など高級茶とともに、煎茶、京番茶の生産でも知られています。
他産地のお茶を仕入れてのブレンドも多く手掛けています。
味としては、旨味・甘みが強い傾向。
三重
実は生産量が全国第3位。
主にかぶせ茶が作られています。
一部は伊勢茶として出回っている一方で、京都に出荷され宇治茶とブレンドされて出回ることも多いです。
味としては、旨味・甘みが強い傾向。
静岡
生産量第1位の泣く子も黙る一大産地。
主に煎茶と深蒸し茶が作られています。
県内東西に様々な産地が存在し、味わいも産地によってバリエーション豊か。
県内に茶問屋も多く、他産地から仕入れた茶葉のブレンド(合組)技術も高いです。
味としては、様々ですが、一般的には渋み・甘みのバランスが取れたお茶が多い傾向。
埼玉
狭山茶で知られ、一大消費地・東京に近い茶産地。
実は歴史も古く、800年前の鎌倉時代がその始まりとされています。
作られるのは主に深蒸し茶。
味としては、一般的には渋み・苦味も感じられるお茶が多い。
愛知
京都に次いで抹茶原料となる「碾茶(てんちゃ)」の生産量が全国第2位。
産地は西尾が有名です。
味としては、旨味・甘みが強い傾向。
福岡
上質な茶葉が育つ豊かな山間地の自然環境が魅力的。
産地としては、八女茶・星野茶が知られています。
深蒸し茶と玉露が有名です。
味としては、旨味・甘みが強い傾向。
鹿児島
平坦な土地に茶園が広大に広がる国内では稀有な産地。
主には深蒸し茶が作られて、その温暖さゆえに5番茶まで摘み取ることができます。
今一番勢いがあり、全国の生産量第2位。